教師の1日(中学校編)

塾講師に勉強を教わる女子中学生

「朝が早い」「忙しい」「持ち帰り仕事がある」などは、中学校の教師も同じです。ある中学校に勤務する社会科のB先生の1日を見てみましょう。

B先生の起床は、なんと朝の5時。冬場はまだ真っ暗です。身だしなみを整え、朝食をとりながら新聞の主な記事に目を通します。その後、5時40分に家を出て、電車で学校へ向かいます。

学校に到着するのは6時30分。顧問を務めるバスケット部の朝練習に付き添います。朝練習は他にもいくつかの部で行われていて、他にも出勤している先生がいます。

8時少し前に朝練が終了。着替えを済ませて、8時15分からは朝の職員集会(朝礼)に参加。校長先生や教頭(副校長)先生からの連絡事項を聞いた後、担任を務める2年生の教室へ向かいます。8時30分からは朝の会。生徒たちに諸連絡を行います。

その後、一旦職員室へ戻り、授業の準備を整えて、1時間目のある3年生の教室へ。1時間目の開始は8時45分。朝、新聞で読んだニュースなどの話を交えながら、公民の授業を進めていきます。中学校の授業は50分。休み時間は10分間です。

9時35分に1時間目が終わると職員室へ。2時間目は空き時間。といっても、お茶を飲みながら一息…というわけにはいきません。授業で使う教材の準備をしたり、小テストの採点をしたりしていると、あっという間に50分が過ぎていきます。

続く3~4時間目は授業。12時35分に午前の授業が終わると、自分が担任するクラスへ行き、生徒たちと一緒に給食を食べます。生徒たちの様子を把握するうえでも、この時間がとても大切だとB先生は言います。

午後は、5時間目が空き時間で、6時間目が授業。公民を教えたり、歴史を教えたりと、頭の切り替えが大変です。

15時25分に6時間目が終了。その後、掃除の時間、帰りの会が行われ、放課後となるのは15時55分です。B先生は職員室へ戻り、職員会議などがない日は着替えを済ませて、部活動の指導へ向かいます。

夏場は18時30分まで、部活動があります。部員全員が帰宅するのは19時前。しっかりと見届けた後、着替えを済ませて職員室へ戻ります。

これで退勤…といきたいところですが、空き時間でこなしきれなかった校務を片付けなければいけません。いつも、学校を出られるのは20時すぎです。

夜9時前に家に着き、食事を済ませてなんだかんだしていると、あっという間に就寝時間になります。プライベートなことで過ごす時間は、ほとんどないくらいです。。

B先生は、他の先生に比べても校務が多く、忙しいほうだと言いますが、同じような毎日を送っている先生は少なくありません。こうして見ても、教師という仕事の大変さがよく分かります。

そんなB先生ですが、「日々、事務的に割りきって仕事をすれば、もう少し楽になると思います。でも、生徒たちのことを考えると手は抜けません。少しでも楽しい授業をして、一人ひとりの学力を高めたいとの思いが、仕事の時間を自らの仕事量を増やしているのだと思います」と話します。