論文で使わないほうがよい言葉

苦悩するビジネスマンとOL

好感を持っていた相手がふと発した乱暴な言葉や横柄な物言いに、嫌悪感を覚えてしまうことはないでしょうか。せっかくの好感度も急降下。「この人とは、仲良くなれないなぁ」なんて、思ってしまうことがあります。

この話、実は教員採用試験の論文にも言えます。内容的にはしっかり書けているのに、所々に出てくる生意気な言葉づかいが、採点者の顔をしかめさせてしまうことがあるのです。

「面接の極意」の「重視されるのは能力よりも人間性」の項でも書きましたが、各自治体が採用したいと思うのは、「謙虚さ」を持った人です。逆に、「横柄さ」を感じる人は、敬遠されます。

たかが論文、されど論文。人は文章を書いていくと、どこかにそうした人間性が出てしまうものです。「論文」は人物評価の範疇です。

中でも気をつけたいのが、「評論家気取り」な表現です。文章の格調を高めようとすればするほど、出てきてしまいがちなので注意が必要です。

例えば、「すなわち」「要するに」「つまり」などの接続詞。これも、読んだ人に生意気さを感じさせます。「えっ?なんで?」と驚く人がいるかもしれませんが、実際に多くの採点者が、そう感じているのです。

「すなわち」は、自分が述べたことを別の言葉で言い換えるときなどに使います。「要するに」もほぼ同義です。「A」という言い方では十分に理解できないかもしれないから、「B」という言い方で補足するのが、「すなわち」「要するに」「つまり」なのです。

これは、自らがその事象を非常によく理解をしていて、それを読んだ人に分かりやすく教えてあげようという態度の表れだと捉えられます。

教員採用試験の論文を採点するのは、長く教職に携わってきた校長職・教頭職などの経験者です。考えてみてください。そうした人に「分かりやすく教えてあげよう」という態度が、果たして好感を与えるでしょうか。

「すなわち」「要するに」「つまり」は、一例に過ぎません。これ以外にも、採点する人に嫌悪感を与える言葉はあります。大切なのは、採点者に敬意を払い、ていねいな言葉で、自分の考えを伝えようとする姿勢です。

論文練習をする過程で、どこかに「上から目線」を感じさせる言葉はないか、確認しておくとよいでしょう。

※「もっと知りたい!」という方は、ぜひ「ぷらすわん研修会」へご参加ください!

 

【広告】教員採用試験の論作文 耳寄り情報が満載 教セミ.com